30代女性 離婚

前の夫とは離婚しました。現在,交際相手の子どもを妊娠しており,もうすぐ生まれるのですが,離婚した日から300日経っていません。前の夫には知られたくありません。戸籍がどうなるのかも心配です。親権はどうなるのでしょうか。

妻が婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定されます(民法772条1項)。そして,婚姻の解消もしくは取消しの日から300日以内に生まれた子は,婚姻中に懐胎したものと推定されます(同条2項)。

要するに,離婚した日から300日以内に生まれた子どもの父親は,前夫だと推定されるということです。その結果,その子どもについて出生の届出をすると,子どもは,前夫の戸籍に入ることになります(結婚時の戸籍について前夫が筆頭者であった場合)。当然,前夫もそれを知ることになる可能性が高いといえます。

そして,子どもが,前夫の戸籍に入ることで,前夫の姓となり,母親が離婚によって旧姓に戻っている場合には,母親と子どもの姓が異なるということにもなってしまいます。

そこで,出生届を出さないということをする人もいるのですが,そうすると子どもが無戸籍となってしまい,各種行政サービスが受けられなくなったりして,不都合が生じることになります。

医師により妊娠が離婚後であることが証明されれば,実父を父とする届出も可能になりますが,離婚前に妊娠していたのであれば,この方法をとることはできません。

なお,子どもが前夫の戸籍に入ってしまった場合でも,子どもの親権者は母親になります(民法819条3項)。そして,子の氏の変更についての許可の審判の手続きを経て,子どもの姓を変更して,母親の戸籍に入れることができるので,戸籍と姓を母子で一致させることは可能です。

もっとも,それだけでは前夫と子どもとの父子関係を解消できるわけではなく,解消をするためには裁判所における手続きが必要となります。前の夫に知られることなく裁判所での手続を行うことはできないと考えられます。

  • 個人情報の特定を防ぐため,内容は簡略化・抽象化しています(更新日と相談日は一致しません)
  • レーク総合法律事務所で行われた全ての相談を紹介しているものではありません
  • 事情によって結論が異なることがありますので,まずはご相談ください
目次
閉じる