家庭裁判所の調停出席者のための控室には
絵本やおもちゃ,ベビーベッドなどが置いてあります。
(ベビーカーが置いてある庁もあります)
これは親権や監護権が争われたり
弁護士に依頼せずに自分で調停をする方が多いという
家庭裁判所というところの性質上
幼い子どもが来ることが多いからだと思われます。
先日,離婚などに関する調停で某家庭裁判所(やや遠方)に行きました。
その日の調停は,諸事情から依頼者は来ることができず
代理人(弁護士)のみの出頭でした。
相手方が調停委員と話をしている間
控室で待っていたのですが
あまりにも待ち時間が長く
パソコンはインターネットに繋がらなくなってやることがなくなり
一言でいえば「暇」になってしまいましたので
ベンチに座ったまま控室に並んでいた絵本の方を,ぼーっと眺めていました。
その中にとても気になる一冊を見つけました。
その名も「ゴムあたまポンたろう」。
シュールな題名です。
これは読みたい。どんなお話なのか。どんな設定なのか。
っていうか,絶対におもしろい。ニヤニヤが止まらない。
しかし,ここは裁判所の控室。いろんな人がいます。
とても深刻な顔をされた方。
兄弟の悪口を延々と話し続ける人たち(たぶん遺産分割調停)。
待ち時間に耐え切れず,イライラを隠せない弁護士。
そんな控室で,大の大人が,というか弁護士が
ニヤニヤしながら立ち上がり
絵本の棚に行き「ゴムあたまポンたろう」を読み始めたら,変じゃない?
そんなことを考えてしまい,結局,読めずにその日の調停は終わりました。
次回は読んでみたいと思います(依頼者が許してくれるなら)。